Go Global! DojoCon Japan 2019 プログラミングコンテスト結果発表
2020.1.6
「ソニックガーデン presents Go Global! DojoCon Japan 2019 プログラミングコンテスト」の最優秀賞の発表です!
最優秀賞
最優秀賞は、CoderDojo嘉手納の小川 桃佳さんの作品「AI Trash Can」とCoderDojo名古屋のニンジャ、川口 明莉さんの作品「らん♪RUNランニング」に決まりました!
「AI Trash Can」の作者、小川 桃佳さん
「らん♪RUNランニング」の作者、川口 明莉さん
お二人にはそれぞれ、2020年6月にアイルランドのダブリンで開催される”Coolest Projects International“に参加するための交通費、宿泊費20万円分がプレゼントされます。
“Coolest Projects International“には、全世界のニンジャが参加します(2019年は15か国から680名以上のニンジャが参加しました)。ぜひ海外の友達を作って、交流を深めてきてください。
なお、「ソニックガーデン presents Go Global! DojoCon Japan 2019 プログラミングコンテスト」は”Coolest Projects International“の予選ではありません。最優秀賞でなくても参加できますので、ひとりでも多くのニンジャが世界に仲間を作ってきて欲しいと思います。
あらためて一次審査通過作品の紹介と各作品への一次審査時の審査員のコメントを紹介します。
パパふとらないでねー
作者
川口 聡介 (CoderDojo名古屋)
作品の概要
ぼくのパパは太っています。だから、パパのやせるステップアップのために作りました。マイクロビットを冷蔵庫に貼っておくと、センサーが反応して、スクラッチの画面が変わります。朝、昼、晩によってパパへのメッセージが変わります。(それぞれ3種類作りました。)このメッセージを見たら、パパは、やせられると思います。ミニゲームも作ったので楽しむこともできます。 大変だったところは、冷蔵庫を開けたときも閉めたときも、センサーが反応してしまって。動画が途中できれてしまったので、動画が最後まで流れるように、変数を使ったところです。
審査員コメント
- 誰のためなのかがはっきりしていて良いですね。手書きのイラストが多く使われていて、こだわりを感じられました。冷蔵庫をあけしめすることで画面が表示されたり、メッセージが時間によって違うなど、リアルの世界とつながっている点に可能性を感じられます。誰かの「次のステップ」を応援する、というアイデアが素晴らしいと考えました。
- 冷蔵庫のとびらを開けるたびに出てくるアニメーションがとても楽しいです。アニメーションを見たくて思わずなんども冷蔵庫に手を出して太ってしまいそうです(笑)朝昼夜にあわせて、食べた方がいいのか食べすぎない方がいいのか、出てくるアニメが変わるのもよくかんがえられていますね。さかなはからだにいいよ、おやすみのひは、うんどうをするといいよ、とネコちゃんのキャラクターがお話ししてくれるのでなんだかがんばれそうですo(^o^)o
パパのけんこうを良くするためのせいかつの「つぎのステップ」をおてつだいしたいという気もちにあふれた作品に感じました。micro:bitビットニャー♪
らん♪RUNランニング ★最優秀賞受賞作品★
作者
川口 明莉 (CoderDojo名古屋)
作品の概要
私は、今年の運動会でリレー選手になれなくて、とてもがっかりして泣いてしまいました。来年は絶対にリ レー選手になりたくて、公園で走る練習をしています。でも、雨降りの日はでき ません。足が速くなるには、毎日の練習が大事です。なので、家で毎日楽しく練習してステップアップできる、らん♪RUNランニングを作りました。色々な昔話をテーマに、マイクロビットを使って楽しくトレーニングができる作品です。 トレーニングの結果は記録されていて、グラフで見る事ができるので、毎日続けようという 気になります。日々の結果を覚えておけるようにクラウド変数とリストを使うところが、とても苦労しました。毎日のがんばり具合によって変わる、がんばりアニメも面白いのでアピールポイントです。3つのトレーニングで流れる音楽もこだわっていて、私がピアノで演奏したものを取り込んでいます。
審査員コメント
- MicrobitとScratchを組み合わせて楽しく運動ができる作品を作り上げてくれました。アイデアとしては面白く、難易度が高い物を実現できた点を評価します。
- 3種類の運動ができたり、がんばった運動の回数が後から振り返れる仕組みをいれることで飽きずに継続できるアイディアが組み込まれている部分が良かったです。
未来の月面調査ロボット
作者
古山 芽吹 (CoderDojo岐阜)
作品の概要
宇宙兄弟の世界を再現しました。地球からISSにいるロボット(パソコン操作ロボ LEGO WeDo2.0)に信号を送り、ISSから月面いるロボット(ラジコン操作ロボット LEGO BOOST)に信号を送り、ロボットがラジコンを動かします。 アピールポイント:世界中の人に見てもらうためにスクラッチの翻訳機能を使い、すべて英語にしました。ロボット3体はオリジナルで自分で考えました。定義ブロックを使い、分かりやすくて見やすいプログラムにしました。
苦労した個所:ラジコン操作ロボット(LEGO BOOST)のモーターとラジコンのコントローラーを組み合わせるのに苦労しました。またラジコンのコントローラーをモーターで動かす時のパワー調整が大変でした。パソコン操作ロボ(LEGO WeDo2.0)はモーターが1つしかなくて、前・後・右・左の4つの信号をどのように入力するか考えました。プログラムの変数で調節することでうまくいきました。 「つぎのSTEP」がテーマなので、未来のロボを再現しました。ラジコンを操作するロボットは今でもあると思います。未来はロボットを操作するロボットが現れると思います。「つぎのSTEP」として未来のプログラミングはゲームだけで終わらず、ロボットが自分でプログラミングして他のロボットを動かす世界になると思い作りました。
審査員コメント
- 月面ロボットを直接操作するのではなく「ロボットを操作するロボットを操作する」という発想がとても面白いと思いました。想定する背景の設定もしっかりしており説明も分かりやすかったです。ロボットが操作コマンドを読み上げるのもポイント高かったです。
- 宇宙に行くと、ロボットのロボットを操作するというこは用意に想像できるので、その発送が素晴らしいと思いました。画面のデザインもオリジナリティがあり、もしかして宇宙センターや映画などをよく観察しているなと思いました。
LOST
作者
山﨑 帝虎 (CoderDojo赤羽)
作品の概要
今回のテーマは「次のSTEP」です。ゲーム内でどのようにこのテーマを盛り込もうか考えた時に思いついたのがゲーム内で成長していくというものです。プログラムを手に入れて成長していく所に注目してみてください。
審査員コメント
- ゲーム内のコードブロックをとると、そのスキルを手に入れられるという発想が面白く、デザインや音楽にもこだわって作られていて良かったです。Scratch初心者でも学びながらプレイできるという点でテーマの「つぎのSTEP」を感じました。
- ゲームの完成度がとても高いです。Scratchを十分使いこなしている事が分かります。発想も素晴らしく、プログラミング好きはニヤリとしてしまうでしょう。「つぎのステップ」というテーマを「キャラクタの出来る事が増える」と解釈したのも良いと思います。
新感覚パズルゲーム コンビ!
作者
飯干 功惺 (CoderDojo西宮・梅田)
作品の概要
僕は去年の夏にCoderDojoのイベントで「チームを組んで一つの作品を作る」というイベントに参加したことがあり【次のSTEP】と聞いてそのイベントを思い出し【次のSTEP】といえば皆の協力だと思ったので協力ゲームにしつつ、【次のSTEP】のSTEPから、【一歩進めば何かが起こる】というギミックをつけたゲームにしました。
この作品のアピールポイントはギミックの通り【一歩進めば何かが起こる】ところです。一人だと簡単にクリアできますが、二人でプレイするゲームにしたおかげで、難しすぎず簡単すぎない丁度いい難易度になりました。
このゲームを作る時に苦労した所は踏んだタイルの色によってタイルに穴が開く部分の作成です。
審査員コメント
- デザイン、ゲーム性ともに優れていて、とてもよく出来ていました。テーマから「一歩進めば何かが起こる」というギミックを考えて、さらに二人で協力してプレイできるゲームにするというアイデアに斬新さを感じました。
- ゲームデザインが素晴らしいです。簡単すぎず難しすぎないちょうどいいバランスで、ルールもシンプルで、楽しめました。テーマと作品の関連性が「『次のステップ』を考慮して動く」と、2種類両方のゲームシステムにまとめられている点が良いと感じました。
AI Trash Can ★最優秀賞受賞作品★
作者
小川 桃佳 (CoderDojo嘉手納)
作品の概要
私は未来に“ワンステップ”近づくために自動でゴミの種類を判断出来るゴミ箱を作りました。捨てたいゴミをカメラの前に置くと、自動的にゴミの種別を判別、ゴミの種類に合わせて、カンと電池、生ゴミなどに合わせて適切な蓋が開くしくみです。ゴミの判別にはスクラッチの拡張機能の ML2Scratch を使っています。ゴミの種類別にたくさんの写真を撮って機械学習させた結果、ゴミを判別できるようにしました。 苦労した点はゴミの判断をするところです。最初はカメラにかざしてゴミを判別しようとしていたけれど、人の洋服や背景で判別がうまく行かなかったので、カメラの前に置く方法にしました。
審査員コメント
- AIを使って自動的にゴミの分類をしてくれるという、技術的に難易度が高い作品を実現してくれました。バリエーションを増やすためにはどんなサンプルが必要かなど、是非とも考えて拡張していってほしいです。
- Scratchの拡張機能のML2ScratchでゴミをAIで分別されるという未来を感じさせてくれる作品でした。近い将来に実用化されてもおかしくないアイディアでした。